[シネママニエラ]映画『緑はよみがえる』(原題 torneranno i prati)は83歳になったイタリアの名匠エルマンノ・オルミ監督が、父への想いを込めて完成させた特別な作品。 「父はヒロイズムに駆られて19歳で、第一次大戦に従軍しましたが、過酷な戦場での体験はその後の父の人生を変えてしまいました。戦友を思い、父が涙するのを見たのは一度きりではありません」 世界のどこかで戦争がつづく現代に、1917年の戦争を描くことで、あらためて平和を問いかけている。 冬山の厳しい自然を、このうえなく美しい映像で表現したのは、監督の息子でもある撮影監督のファビオ・オルミ。娘のエリザベッタ・オルミがプロデューサーを務め、父オルミがずっと胸に抱き続けて来た父親への想いを映画に残すため、家族の力が結集した。 映画『緑はよみがえる』あらすじ 1917年冬、第一次世界大戦下の北イタリア・アジアーゴ高原。イタリ