東京電力が、国会の事故調査委員会に誤った説明をして、福島第一原子力発電所1号機の現地調査を断念させていたことについて、委員だった田中三彦氏が7日午後、記者会見した。 東電は同日朝、「建屋内の明るさについては、委員側からその場で尋ねられたので確認せずに答えた」と釈明していたが、田中氏は「東電から開口一番に、真っ暗で調査は危険だと説明された。虚偽説明は国会を愚弄している」と批判した。 予定していた現地調査は、1号機の冷却装置「非常用復水器」が地震で壊れた可能性を探る目的だった。東電は地震による重要設備の破損はなかったと主張しており、田中氏は「(調査で)変なものを引っ張り出してくると困ったのだろう」と語った。 東電広報部は同日夕、「様々な危険を説明する中で、暗くなるという趣旨の発言が際立って伝わったのではないか」とさらに弁明した。