茶道では様々なお道具を使いますね。 それぞれの道具を制作するのは、 専門技術を持った職人の方ですが、 中でも、表千家・裏千家・武者小路千家の好みの道具を 代々にわたって制作している 十の家のことを特別に「千家十職」と呼んでいます。 千家十職が固定したのは江戸時代後期 千家の道具を制作するのは、 江戸時代の中ごろまでは十職の家に 固定されていませんでした。 但し、家元も、腕のよい職人と 気心の知れた密接な関係を築き 好みのものを作らせていたため、 自ずから出入りする工房は 絞り込まれて行きました。 天保11年(1840年)の 利休250年忌茶会に招かれた顔ぶれは 今の千家十職とほぼ同じであり、 この頃までに千家出入りの工房が 固定してきたものと考えられています。 なお、「千家十職」という呼称は、 大正時代に松阪屋百貨店で、 家元好み道具の展観がおこなわれた時にはじめて用いられ、 以降、その名