詐欺的販売手法が次から次へと明るみに出たことを受けて、日本郵便が、かんぽ生命保険の営業目標や販売員のノルマを廃止するという。 なんてニュースだけを聞くと、何やら日本郵便が「ノルマ至上主義」に陥ってしまったことが悪いような印象を受ける人も多いのではないだろうか。実際、既に「公共サービスだった郵便局を無理に民営化してしまったひずみだ」みたいなことを声高に叫ぶジャーナリストや専門家もあらわれている。 ただ、個人的には、こういう流れは結果として、問題の本質から目をそらす、「ミスリード」になってしまうのではないかと危惧している。 国営化時代の郵便局ではあり得ないタイプの不正行為が、民営化した途端にいきなり登場したというのなら、「郵政民営化のひずみ」と結論付けるの分かるが、実はこの不正はそうではない。 今回のような「営業成績」を動機とした、簡易保険販売にまつわる不正行為は、郵便局の中では郵政民営化以前
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