【ロンドン=岡崎衆史】欧州の各紙がイスラム教預言者ムハンマド(マホメット)の風刺漫画を掲載したことが、欧州や中東を揺るがす事態に発展しています。パリに本部をおく国連教育科学文化機関(ユネスコ)の松浦晃一郎事務局長は二日、「異なる文化・宗教間の冷静で良識ある対話を続けることが重要だ」との声明を発表し、冷静な対応を求めました。 欧州連合(EU)のマンデルソン欧州委員(通商担当)は同日、BBCラジオで、「表現の自由が存在するのを証明するために人々を侮辱し、あざけり、ののしり、辱めることは必ずしも必要でない」と述べ、欧州各紙に自重を迫りました。 問題の発端は昨年九月、デンマークのユランズ・ポステン紙が、爆弾のついたターバンを巻いたムハンマドの風刺漫画を掲載したこと。これに対しイスラム教徒がイスラムへの冒とくだとして激しく抗議。中東でのデンマーク製品のボイコット運動や、サウジアラビアやシリアのデンマ