北朝鮮による拉致問題を巡って、日本政府が掲げてきた6項目の対応方針のうち、「拉致実行犯の引き渡し」を求めるとする項目が政権交代後、閣議決定文書から削除されていたことがわかった。 拉致問題担当の中井国家公安委員長は「実行犯の引き渡しを求めることに変わりはない」としているが、今後の交渉で北朝鮮に妥協する姿勢を示したとも受け取れる対応に、拉致被害者家族の間には「鳩山内閣の姿勢が見えない」などと不安が広がっている。 拉致問題を巡っては、2006年10月の政府の拉致問題対策本部の会合で、「万景峰(マンギョンボン)号の入港禁止など制裁の実施」「国連や関係国との連携」など6項目を対応方針として決定。 このうち「実行犯の引き渡し」と、「被害者の安全確保と帰国」「拉致事件の真相究明」の3要件は08年6月、当時の町村信孝官房長官が衆院拉致問題特別委で「絶対必要な要件」と表明するなど、北朝鮮との交渉にあた
【北京・西岡省二】日本プロレスの父、力道山の娘婿や家族が最近相次いで北朝鮮指導部の有力ポストに着任している。いずれも金正日(キム・ジョンイル)総書記の義弟である張成沢(チャン・ソンテク)朝鮮労働党部長に近い人物で、一時失脚していた張氏が最近復権したことで取り立てられたらしい。北朝鮮は9月、力道山の弟子であるアントニオ猪木さん(66)に平壌事務所開設を許可しているが、この背景にも力道山の親族の台頭がある可能性がある。 力道山の娘婿、朴明哲(パク・ミョンチョル)氏(68)と2人の妹たち。明哲氏は権力中枢の国防委員会に参事として入り、「やり手」とされる妹の朴明善(パク・ミョンソン)氏(推定67歳)は副首相に登用された。下の妹は、張氏の妻で金総書記の妹、金慶喜(キム・ギョンヒ)氏が部長を務める労働党軽工業部の副部長を務めている。 明哲氏は、02年の釜山アジア大会で選手団を引率した北朝鮮体育界の大物
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