関西医科大学(大阪府枚方市)は2022年4月に、「第5のがん治療法」として期待を集める「光免疫療法」で世界初の研究所を設立する。開発者で所長に就任する米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆主任研究員は12日、現在対象の顔や首のがんに加え「乳がんなどへの適用も検討する」と話した。様々ながんの患者に新たな選択肢を提供する。光免疫療法はまず、がん細胞と結びつく薬剤を患者へ投与する。薬剤ががんの近くに集
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東京女子医科大学公式サイトより 新型コロナウイルス感染症の拡大に対する対応や、世間の心ない中傷などで疲弊する医療現場。そんななか、東京女子医科大学(東京都新宿区)で看護師職などの夏季賞与がゼロとなったことが波紋を広げている。その結果、同医科大の関連病院の看護師職の約400人が退職意志を示しているというのだ。 400人辞めても「補充すれば良い」 東京女子医科大理事会は経営赤字を理由に、教職員の今年度の夏季一時金をゼロとすることを同大労働組合に通達した。25日、組合は理事会の代理人弁護士と団体交渉を行った。6月29日に発行された同労組の「組合だより」には、この団交での容赦のない経営陣の主張が赤裸々に綴られていた。以下、引用する。 「組合)女子医大より減収額が多い大学でも一時金は出ている。 ●減収と赤字は標念が違う。うちは約30億の赤字だ。その大学はどの程度の赤字ですか?黒字かもしれないでしょ。
兵庫県の基幹災害拠点病院の一つ、神戸大医学部付属病院(神戸市中央区)が今月5日から、救急搬送患者の受け入れを中止していることがわかった。救急部の常勤医9人のうち6人が、今月下旬から5月末の間に順次退職し、人手が足りなくなるため。かかりつけの患者の受け入れは続けているが、再開は早くても数か月後といい、地域医療への影響が心配されている。 16日に記者会見した杉村和朗病院長によると、6人は他病院に移るなどの理由で辞めるという。新規救急搬送患者の受け入れ制限を決めた病院は今月4日、県や神戸市消防局に通知した。 同病院では昨年約6600人の救急患者を受け入れており、このうち新規救急搬送患者は約420人。杉村病院長は「1日も早く受け入れ制限を解除できるよう、後任医師の確保に最大限努力したい」と述べた。
期待の半面、慎重論も 仙台厚生病院・医学部構想 医学部新設の連携相手として最有力視される東北福祉大 医学部新設をめぐっては、医師不足解消の期待が寄せられる半面、教員の確保や将来的な医師過剰の可能性などの課題も指摘されている。 山本雅之・東北大医学部長は、仙台厚生病院の方針を「宮城や東北の深刻な医師不足の解消に向けた、有意義な構想」とみる一方、「基礎医学の教育を担う研究医不足などの問題もあり、実現に向けてのハードルは多いだろう」と指摘する。 文部科学省はことし夏にも、医学部新設の方向性を示す。現行の文科省告示は医学部新設を審査しないとしている。新設認可は1979年の琉球大が最後で、認められれば約30年ぶりの方針転換となる。 全国医学部長病院長会議は、新設に慎重な立場をとる。同顧問の小川彰岩手医大学長は「開学時に必要な教員候補には30〜40代の働き盛りの病院勤務医を充てるしかなく、当面、
京都府立医大の松原弘明教授(循環器内科)らの研究グループは1日、さまざまな組織細胞に変化する能力のある幹細胞を心不全患者の心臓から採取して増殖させ、患者本人の心臓に移植する手術に、世界で初めて成功したと発表した。患者は心臓の機能が改善し、同日、退院した。 手術を受けたのは神戸市の山口茂樹さん(60)。今年2月、急性心筋梗塞(こうそく)を発症し、重症心不全と診断された。 採取した幹細胞を約40日間増殖させ、6月のバイパス手術に合わせ、壊死(えし)していた心臓の左側の一部に注射器で移植。細胞を長生きさせる特殊なゼラチンシートで覆った。 心臓のポンプ機能を示す心収縮率(正常は75%以上)は通常のバイパス手術では3~4ポイント程度しか改善しないが、今回は手術前の22%から32%になった。幹細胞は血管や心筋の細胞に分化し終わったと考えられ、不整脈などの副作用も出ていないという。 松原教授は「人工心臓
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