先週、日本製鉄が呉製鉄所を全面的に閉鎖し、和歌山製鉄所も2基ある高炉のうち1基を休止すると発表した。このうち特に呉は、戦艦大和を建造した海軍工廠の跡地に建つ歴史ある製鉄所で、地元経済界だけでなく昔を知る人々に衝撃を与えている。 かくいう私自身も、1980年代の前半に大蔵省から日本輸出入銀行(現在の国際協力銀行)に出向して、製鉄原料の鉄鉱石や原料炭の開発輸入融資を担当しており、胸が痛む思いがする。1980年の世界の粗鋼生産高は、1位のソビエト連邦の約1億5千万トンに続き、2位日本が約1億1千万トン、3位アメリカが約1億トンだった。 それが2019年には中国が世界の粗鋼生産量約18億7千万トンの半分以上となる約10億トンを生産してダントツの1位に収まり、2位のインド(1億1千万トン)、3位の日本(約1億トン)、4位アメリカ(約9千万トン、いずれもWorld Steel Associationの
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