養殖クロマグロは幼魚のうちにいけすに入れられ、大きく成長してから出荷される(今年2月、長崎県対馬市で) 資源管理のために漁獲量が制限されている太平洋クロマグロの幼魚(30キロ・グラム未満)を巡り、漁師や漁協が養殖用に出荷したと「報告」した匹数よりも、養殖業者が受け入れたものの方が大幅に多くなっていることがわかった。 両者にずれが生じることはあり得ず、水産庁では、不正な水揚げが横行しているとみて原因究明を進めている。 ◆3年連続 水産庁によると、漁獲量でずれが生じているのは2014~16年の3年分。同庁では14年から調査を行っており、そのすべてで数量が異なっていることになる。 14年は漁師からの出荷数約5万5000匹に対し、養殖業者の受け入れ数は約6万5000匹。15年は出荷約20万匹に対して、受け入れは約24万4000匹。16年は速報値のために匹数は確定していないが、養殖業者の受け入れ数が