戻る 視覚の錯覚:錯視(Visual illusions ) 錯覚とは、岩波国語辞典によると、「外界の事物を、その客観的性質に相応しない形で知覚すること」とあります。人間の知覚は、経験的に3次元のこの世界で物を見るとどのように見えるか?と言うことをa prioriにプログラムされているようです. ここでは視覚的な錯覚の面白い例を参考に、人間の脳がどのように物を見て、どのように認識しているかを考察してみましょう. 図1は、Edward Adelson氏による"Checker Shadow Illusion"で、格子縞の板の上に円筒が立っている、どうと言うことの無い絵です.右から光が当たっているので、その陰が格子縞の上に伸びています.さて、考えて頂きたいのは、記号Aと記号Bのタイルの部分の明るさ、或は暗さを比較してください.さあ、どちらが暗いでしょうか? 驚くなかれ!これ、実は同じ明るさのグレ