量子状態と混合状態 † ある定まった量子状態 $|\psi\rangle$ にある1粒子に対してある物理量 $\hat O$ を測定した際の期待値は、 $$\langle O\rangle_\psi=\langle\psi|\hat O|\psi\rangle$$ として求められるのであった。 これは、完全に同一の量子状態 $|\psi\rangle$ を繰り返し生成し、測定を繰り返し、得られた物理量を平均した時に得られる測定値に対応する。 現実には「1つの定まった状態」を繰り返し生成することが難しい場合も多く、その場合には測定ごとに異なる量子状態が生成されてしまうことになる。それでも、「ある量子状態 $|\psi_j\rangle$ にいる粒子が生成される確率が定数 $p_j$ で表せる初期化方法」が実現可能であるとすれば、そのように初期化された状態に対する測定の期待値を考えることが意味
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