東日本大震災の発生から15分以内に、100以上の地震が国内で誘発されていたことを、京都大学防災研究所の宮沢理稔(まさとし)准教授が17日、東京大学の研究会で発表した。 マグニチュード(M)9の巨大地震で発生した「表面波」という地震波が、もともと地震が起こりやすい地域で小さな地震を引き起こしながら、広がっていった。 大震災直後に各地で起きた誘発地震はこれまで、大震災による揺れとの区別が困難なため、発生の実態が分からなかった。宮沢准教授は約1500の地震計記録から、大震災の揺れを除去する手法を使い、M5未満の地震を検出した。 その結果、誘発された地震の震源域が秒速3・1~3・3キロで南西方向に広がっていったことが分かった。これは表面波の伝わる速度と一致するという。