静岡県島田市が東日本大震災のがれきの受け入れを正式に表明した15日、千葉県市川市と鳥取県米子市も受け入れ方針を発表した。被災地から遠く離れた九州でも受け入れを求める声が相次ぐ。震災から1年を過ぎてようやく広域処理に弾みがつきつつある。 ■「横並び」に期待 「助け合いの精神」。市川市の大久保博市長は15日、受け入れ理由をこう語った。環境省幹部は「いくつかの自治体がまとまって動きだせば、『隣がやるならうちも』という自治体も出てくるはず」と行政の“横並び意識”に期待する。 野田佳彦首相は近く、がれき処理に協力を求める文書を被災3県以外の都道府県や政令指定都市に送付。防潮林設置にがれきの中のコンクリート片を再生利用する方針も示すなど、矢継ぎ早に策を打ち出している。細野豪志環境相も「実際に現地に行けば、理解していただける」と、被災地への出張費や放射線量測定費のほか、住民説明会の費用も負担すると