新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の表面はたんぱく質のスパイク(赤)に覆われている。モデルナ社のmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンは、このスパイクを認識するよう人体に教えることで、中和抗体(白)の“衛兵”を作り出し、感染前にコロナウイルスの増殖を防止する。(MODEL AT ATOMIC RESOLUTION IN BY VISUAL SCIENCE) 新型コロナウイルスのワクチンの有力候補が、市場に投入されるための重要な節目をひとつ越えた。米モデルナ社が、ワクチン臨床試験の第3段階をスタートさせたのだ。 新型コロナウイルスはすでに半年以上にわたり、多数の感染者と死者、そして経済的混乱をもたらしている。ワクチン開発は、人々が日常を取り戻すための希望の光だ。モデルナ社のほかにも、英オックスフォード大学のグループがブラジルで第3相試験に入るなど、開発競争はますます盛んになっている
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