医療から食料まで、あらゆる分野で新しいものづくりを示している3Dプリンタだが、実際に量産品の製造に使用されているものもある。それがファイナルオーディオデザイン事務所が手がけるインナーイヤー型ヘッドホン「final audio design LAB I」(ファイナルオーディオデザインラボワン)だ。 2月に全世界150台限定で販売されたLAB Iは、量産品として世界ではじめて3Dプリンタで造形されたモデルだ。3Dプリンタは接着や切削がいらない魅力的なものづくりができる一方、耐久性や精度などの面で不安視されていた。その3Dプリンタを用い、製品を完成まで導いたその過程をファイナルオーディオデザイン事務所の代表取締役である細尾満氏に聞いた。 “別モノ”と思っていた3Dプリンタを商品に使った理由 --LAB Iの発売から約5カ月が経過しましたが、販売状況はいかがですか。 おかげさまで、先日最後のモデル