革新的なセットアップ ルノーとフェラーリのパワーユニットでは、コンプレッサーとタービンは並べて設置されているが、メルセデスは、2015年仕様のPU106Bについても当初の分割ターボ・セットアップを維持した。ふたつの部品は通常に比べ、互いにかなり離して設置されている。したがって、両部品を接続するシャフトは必然的に長くなり、エンジンのV字部分を通るが、そこには偶然MGU-Hが設置されている。 上の写真からわかるように、コンプレッサーはパワーユニットの前に、タービンのシャフトはパワーユニットの後ろに設置されている。潜望鏡スタイルの吸気口は、エンジンの前に向かって下がり、コンプレッサーに空気を供給する。この設置のため、メルセデスのエンジニアはV6を納めるスペースをつくるために、オイルタンクをくりぬかなくてはならなかった。ちなみに、同じく分割ターボ設計を採用したホンダは、オイルタンクの後ろに吸気シス