【海峡両岸論】 偶発事件をこじらせた処理~全ては中国漁船衝突に始まる 岡田 充 尖閣諸島(中国名:釣魚島)3島の「国有化」から9月で丸5年。領土問題は日中関係のトゲとなり国交正常化以来、最悪の状況が続いてきた。ここにきて「一帯一路」構想への協力を糸口に、ようやく改善に向け双方の呼吸が合い始めた。しかし日本人の中国への印象は「良くない」(「どちらかと言えば」を含む)がここ数年、9割を超える。「言論NPO」世論調査(図1参照)によると、その理由は「日本領海を侵犯」(64%)「国際社会での強引な姿勢」(51%)が1、2位を占めた。安倍政権は、国民に浸透した「中国脅威論」を追い風に、集団的自衛権の行使を認める安保法制を急ぎ、改憲への道筋まで描く。軍事予算を毎年二けた増やして空母を保有、尖閣諸島の領海を侵犯する―。こうしたニュースに毎日接すれば「脅威感」はいやでも増幅する。隣国への感情や認識を形成す
レーダー照射の起きた海域は、NHKでは尖閣諸島北方100km以上、朝日では180kmと報道されています。(図の黄色のダイヤ部分) 尖閣諸島から北方へ180kmというと、日本が主張する日中中間線ぎりぎりであり、中国が主張する日中中間線から深く中国側に入り込んだEEZになります。公海上ではありますので軍艦の航行が制限されるわけではありませんが、東シナ海の日中中間線を巡って日中間が係争している海域に軍艦が頻繁に進入するのは緊張を高める行為であると言えるでしょう。 しかも、この付近には中国の東シナ海ガス田施設があります*1。 この中国側ガス田施設付近かつ日本主張のEEZ境界付近については、日本は軍用機・軍艦でひっきりなしに接近を繰り返し、中国側に対して挑発を行っています。 そもそもこの海域に日本が海自艦艇を出す必然性が理解できません。尖閣諸島の防衛というには180kmも離れている上、沖縄よりも中国
8月上旬、尖閣諸島近海に中国船団が大挙して押し寄せた「事件」に関して、先日、日経新聞紙上にある記事が掲載されました。メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』の中で高野さんはこの記事を取り上げ、ことさら中国の脅威を煽る日経の巧妙な「文脈の組み立て」を徹底検証し、「デマ記事」と厳しく結論づけるとともに、東シナ海・黄海を巡る「本当の問題」とその解決策について論を展開しています。 「中国脅威論」はどのようにデッチ上げられるのか? ──日経新聞の手法を徹底検証する 日本経済新聞が連載した「習近平の支配」シリーズは、10月22日付の「闘争再び」第5回で以下のように書いている。注意深く読んで頂きたいのは、この文脈の組み立てである。(1)以下、番号を振った部分は要約ではなく全文引用である。 8月上旬、200隻を超す中国漁船が沖縄県・尖閣諸島近海に押し寄せた。 漁船には軍が指揮する「海上民兵」がいたとされ
最近の尖閣諸島問題をめぐって、孫崎享著の「日本の国境問題 尖閣・竹島・北方領土 (ちくま新書 905)」や東郷和彦・保阪正康共著「日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島 (角川oneテーマ21)」などに、「ごまめの歯ぎしり」から引用されているので、それを下に再掲します。 リンク切れは新しいものに更新してあります。 ------------------------------ 日中漁業協定 2010年09月28日 22:45 日中漁業協定は、2000年6月1日に発効した。 日中漁業協定のわかりやすい水域図は、たとえば下記参照。 http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/pdf/120413_1-02.pdf この協定によると、済州島の南あたりから北緯30度40分までと東経124度45分から東経127度30分の間を中間水域とし、この水域では相手側の許
<moku−go> シャープの買収交渉に台湾の企業家が名乗りを上げた。鴻海(ホンハイ)精密工業グループの会長、郭台銘(かくたいめい)氏。この名前で思い出すのが尖閣諸島の買収計画だ。 2012年4月、当時、東京都知事だった石原慎太郎氏が尖閣諸島を買い上げると発言して大騒ぎになった。当時、石原知事の側近からこう聞いた。「尖閣を買いたいから地主紹介してくれって人が台湾から来てんだよ。(知事は)『いくらなんでも、そりゃまずい』って、『都が買う』と言ったんだ」。だが、都には島を買う予算も名分もない。そこで側近が、寄付の形を作ったのだという。 結局、当時の野田佳彦首相が9月、約20億円で国有化した。中国の胡錦濤(こきんとう)国家主席(当時)は、猛反発して政府公船を頻繁に尖閣に侵入させた。中国各地で反日デモが吹き荒れ、日中関係は冷却した。 この記事は有料記事です。 残り659文字(全文1027文字)
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