小林製薬の「紅麹サプリメント」をめぐる健康被害をきっかけに機能性表示食品制度の見直しが求められています。制度の課題などについて欧米の制度と比較しながら考えます。
小林製薬の「紅麹サプリメント」をめぐる健康被害をきっかけに機能性表示食品制度の見直しが求められています。制度の課題などについて欧米の制度と比較しながら考えます。
辺野古をめぐる思惑 つい先日のことである。早稲田大学グローバルエデュケーションセンターが開講している「21世紀世界における戦争と平和」というオムニバスの講座で「基地が辺野古にもたらしたもの」と題した講義を行ったときのことだ。講義が終わった後、1人の学生が私に近づいてきてこう質問した。「首都大学東京の木村草太先生の議論についてどのようにお考えですか。私は住民投票をやって沖縄の意思が明確に示されれば、流れが変わるのではないかと思うのですが」。 ポリタスにも寄稿している憲法学者の木村草太氏は、辺野古に普天間代替施設という名の新しい基地を建設するためには、憲法95条に基づいて住民投票をもう一度名護市で行う必要があると主張している(『沖縄タイムス』2015年2月1日付朝刊)。件の学生は、この主張について質問してきたのである。 Photo by 初沢亜利 私は、こんな情報まで知っている熱心な学生がいる
2015年5月29日の深夜、沖縄から朝生をやった。テーマは沖縄の米軍普天間基地の辺野古移設問題。2012年の本土復帰から40年目のときも沖縄から放送したが、沖縄では盛り上がるのに本土では視聴率は振るわなかった。去年の沖縄県知事選のときにも書いたけれど、それは僕の番組だけじゃない。どこの局も、大体沖縄のことをやると視聴率が上がらないのだ。ひどい話だが、つまり本土の人間は沖縄に興味がないのだ。だからこそ沖縄をテーマに議論し、沖縄のスタジオから放送することに意味があると思った。 放送前は、僕は沖縄の人がもっと本土はなんだ、政府はなんだとボロクソに言うのではないかと思っていた。鬱積していた怒りが激しい批判となり、収集がつかなくなるのではと予想していた。しかし実際に議論が始まるとそうならなかった。難しさを感じているうちに、パネリストの樋口耕太郎さんが、こう言った。 「沖縄の街は静かでしょう。それは車
ポリタスから「辺野古移設問題」について寄稿を依頼されたとき、私が最初に思ったのは、その呼称への微妙な違和感だった。間違いだと言いたいのではない。この問題をそのような呼称で受け止めることにすら難しい問題が含まれているだろうと思えたのである。そこであえて「辺野古移設問題」と括弧を付けてみた。重点の置き方としては「普天間飛行場移設問題」としてもよい。なお、私がこの問題に言及するのは、自著『考える生き方』でも述べたように、1994年から2002年まで沖縄県民として、その土着の親族構造の内部で暮らしたことに加え、縁があって一部ではあるが、政界、大学、メディア、自衛隊、米軍などの内情を直接伺う機会があったことによる。 「泥沼化」後にあり得る3つの可能性 まず、ポリタス編集部から問われた「泥沼化している普天間基地の辺野古移設問題についての今後の見通し」について答えたい。3つの可能性があると思われる。 1
胸が熱くなる一冊だ。戦前最後の沖縄県知事、島田叡。戦況が悪化する最中に沖縄県知事に就任し、沖縄戦にて戦争被害を最小限に食い止めるべく県政の陣頭指揮にあたった人物である。これまで日の目を浴びることなく歴史に埋もれていたことが信じられないほど、偉大な人物だ。 当時だれも就きたがらない火中の栗である沖縄県知事の役割を彼が引き受けたのが1945年1月末。そう、アメリカ軍上陸による地上戦が開始されるほんの2ヵ月前である。知事在任期間はわずか5か月間であったが、その間に10万人以上もの沖縄住民を戦争被害から守り、沖縄県民からは「神」と慕われるほど厚い信頼を集めた。第二次世界大戦中に6千人ものユダヤ人を救った外交官・杉原千畝にも重なる活躍である。 当時の知事は選挙で選ばれる民間人ではなく、内務省から派遣される国家官僚。知事は軍支援を優先するのが常識だった時代に、彼は就任から一貫して住民保護を優先する姿勢
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