部長や課長、すなわちミドルマネージメントですが、そもそも今の時代にミドルマネージメントが必要だろうかというのが次の論点です(図-10)。 中間管理職の主な職務は、上意下達で指示を出したり、逆に平社員の意見や顧客の声を上に伝えることですが、それは従来のピラミッド組織の中での単なるメッセンジャーの役割にすぎません。こうした組織のあり方をICT時代においては抜本的に見直す必要があります。 鴻海精密工業(ホンハイ)に買収されてからのシャープを例にとって見てみましょう。 ホンハイグループの副総裁である戴正呉(タイセイゴ)氏がシャープの社長に就任しましたが、この人はシャープ社員全員に直接メールします。 氏は20年間ホンハイにいて、しかも日本語がペラペラです。こうなればもうミドルマネージメントは不要になります。 むしろ中間管理職がいると「戴正呉副総裁と郭台銘(テリー・ゴウ)総裁の本当の考えはこれだ」など