リバースイノベーションという言葉がある。ご存じだろうか。 従来は、先進国がイノベーションを生む場であり、そこで作られたものを新興国市場に投入するというのが、多国籍企業の通例であった。ところが近年、逆方向(リバース)の流れができ、新興国で起きたイノベーションが、先進国に持ち込まれるということが見られるようになっている。この流れそのもの、あるいは、意図を持ってこういう流れを作ること、をリバースイノベーションと総称するようだ。 当時は、そのような呼び方をされていなかったが、しばらく前のホンダの中国での合弁が、日本企業が関与したリバースイノベーションの初期の事例だったように思う。 中国の模倣メーカーを取り込んだホンダの戦略 ホンダのスーパーカブは、世界中で二輪モータリゼーションを引っ張る、いわば最強のエントリーモデルだが、さまざまな国で勝手に模倣品を作るローカルメーカーが後を絶たない。従って、模倣
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