タグ

ブックマーク / sarutora.hatenablog.com (16)

  • 2005-09-12

    (http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20050910#p1 からの続き) 「遠さ」と「人ごと」 前回のエントリーを書いた後に、id:HODGEさんからの次のような批判がありました。 この「ナチスの所業」と「郵政改革を進める勢力」とを結びつける「イメージ操作」は、性急だと思う。というより、安易なナチズム・イメージの流用は、当のナチスの犯罪を矮小化・陳腐化させるのではないか、という恐れを、どうしても拭い去れない。 障害者自立支援法に関しては、重要な問題なのに話題にされることがあまりに少なすぎるのではないか*1、という焦りがあったので、やや性急に関心を喚起しようとした面は確かにあるかもしれません。また、「安易なナチズム・イメージの流用は、当のナチスの犯罪を矮小化・陳腐化させる」危険というのも、たしかにあると思います。小泉をヒトラーになぞらえる国民新党のあの漫画のあ

    2005-09-12
    yukatti
    yukatti 2005/09/13
    ナチスは・ナチスの犯罪は「「遠い」ものではなく、われわれのごく「近く」、いやわれわれの「内部」にある
  • 久間発言 - 猿虎日記

    http://d.hatena.ne.jp/schizophrenic/20050912 大勢が出たところで、TV朝日で田原総一郎が、「選挙ステーション」の1コーナーとして当選議員による討論番組を始めたのでなんとなく眺めてた。 年金の話から医療費の話になったところで、自民党の久間章生(きゅうまふみお)が次のような発言をした。これは忘れてはいけないので、メモしておく。 以下、久間章生語録。 そのうち死ぬことがわかっている人に多額の医療費をかけて、どうするつもりなのかということを国民の間でちゃんと議論しなければいけない。 月1000万円もの医療費を使っている人のほとんどは1年以内に死んでいる。 私は父親の終末期に、医者から「あと1か月ぐらい延命しますか?」と聞かれて、「いやもういいです、死なせてください」と言ったんですよ。そのときに、現代の医療は、最期の最期にも1か月ぐらいはなんとかできるよう

    久間発言 - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/09/13
    「そのうち死ぬことがわかっている人に多額の医療費をかけて、どうするつもりなのかということを」……等
  • 猿虎日記 - [愚考]郵政問題より優生問題

    君の負担 一人の遺伝病患者は国家にとって毎日5.5マルクのコスト 一人の遺伝病患者は60歳になるまでに平均で5万マルクかかる 5.5マルクで遺伝的に健康な一家族が一日生活できる! 解散によって廃案になった障害者自立支援法ですが、政府が選挙後の国会でこの法案を再提出すると言っています。郵政改革を進める勢力は、障害者自立支援法に賛成の勢力でもあります。 上に引用したのは、有名なナチスのプロパガンダ・ポスターです。特に、左のポスターのイメージ操作は巧妙だと思います。「障害者」とされる人々がのうのうと楽に暮らしているおかげで、君たちが、痛みに耐えて頑張らねばならない、というわけです。ここには、加害と被害の巧妙な転倒術が用いられているのです。実際には、障害者に痛みを与えることによって生きているのに、「おれたちは彼らによって痛めつけられている、もうがまんできない」となるわけです。 痛みを伴う構造改革、

    猿虎日記 - [愚考]郵政問題より優生問題
    yukatti
    yukatti 2005/09/13
    障害者自立支援法
  • 猿虎日記‐[愚考]言っていることじゃなくてやっていること

    「小泉に反対」するために、小泉が「言っていること」に反対、という形になってしまっては、「小泉が言っていること=改革」というイメージがここまでできている現状では「小泉反対派=改革反対派」と見られてしまうわけで、最初から負けているようなものです。したがって、小泉に反対だからといって、小泉が「言っていること」に反対しなくたっていい訳です。「私も小泉さんと同じく改革派です」と言えばいいじゃないですか。 その上で、「小泉という人」に反対すればいい。もう少し詳しく言えば、小泉が「やっていること」に反対すればいい。小泉は口先では改革と「言っている」けど、全然改革なんて「やっていない」と。 経済学的な細かい議論をしなくたって、小泉が「やっていること」が「改革の反対」であることは明かだと思うんですが。いくらでも例はありますが、整備新幹線の問題はどうでしょうか。去年小泉政権は、工事費が合計で1兆1600億円に

    猿虎日記‐[愚考]言っていることじゃなくてやっていること
  • 音楽室の肖像画 - 猿虎日記

    インタビューの内容も興味深いですが、筋とはあまり関係のないところにちょっと反応してしまいました。 たとえば学校の音楽室の後ろには、バッハとかベートーヴェンの肖像画が並んでますよね。 ――必ずありますね。 増田 でも、美術室にゴッホやピカソの肖像画なんてないでしょう。そういうのも、音楽の世界の作曲家中心主義を反映したものだし、同時に再生産しているものだと思うんです。 たしかにそうですね。しかし、どうなんでしょうか。仮に美術室の壁に絵を飾るとしたら、ゴッホやピカソの「肖像画」ではなくて、ゴッホやピカソの作品そのもの(複製画)を飾るでしょうね。「ひまわり」とか、「ゲルニカ*1」とかね。だからといって、高校までの教科としての美術が作家中心主義ではないということではない。美術(美術史)の教科書とかだったら、やっぱりゴッホやピカソの肖像画が載っているのではないだろうか(まあ自画像のケースも多いでしょ

    音楽室の肖像画 - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/08/29
    「音楽室にBGMを流すのだったら、やはりクラシックの「作品」を」「なぜ、音楽室の壁には絵を飾るのか?
  • 猿虎M字開脚! - 猿虎日記

    コイズミ・オブ・ジョイトイ? 政界の大仁田入りについてなかなかするどく分析した、面白い記事を見つけました。 http://d.hatena.ne.jp/pikarrr/20050817 小泉にに賛成しないわけにはいかない? (……)そんな中で面白いのは、選挙ですね。これほど政治ネタを楽しくみるのはそうそうないのかもしれませんね。毎日毎日、刺客とか、新党とか、そしてとうとうホリエモン登場ですか?ボクは、小泉支持ですね。とにかく郵政の参議院否決から、衆議院解散へと、小泉首相「おもしろいすぎ」ですね。こういうの個人的に大好きです。 たしかに、おもしろすぎですよね。そんじょそこらのお笑い芸人より百倍面白い。ザ・ニュースペーパーというコント・グループの主要なネタは、小泉の物まねなのですが、これが爆笑なのです。しかし、ザ・ニュースペーパーの人は、小泉がいつも言っているようなことをそのままステージの上で

    yukatti
    yukatti 2005/08/28
    「コイズミ・オブ・ジョイトイ?」「醒めたくない夢」「アンチコイズミ・オブ・ジョイトイ」
  • 2005-08-25

    世論調査では小泉の支持率が上がっているとか。さらには、ネット上でも「小泉萌え」のような意見が散見される。それに対して、反小泉の立場から、郵政民営化問題などについて冷静に分析し議論しようとしているブログもある。そうした作業には頭が下がるし、絶対に必要な作業だと思う。ところが、そうした貴重な作業も、多くの小泉支持者にはなかなかとどかないのではないか、と思うと何とも残念でならないのである*1。というのも、そもそも小泉支持者の多くが重視するのは、小泉の「改革」の姿勢とか、イメージなのであって、彼らは、郵政民営化自体は重要ではないことを自ら認めてしまっているのだから。 「郵政改革すらできないのであれば、他の行政改革もできない」とか、「難癖ばかりつけて何もしない反小泉派より、少なくとも小泉は何かをしようとしているではないか」とか言って小泉を支持する人々である。 しかしそもそも、小泉が「改革派」だなんて

    2005-08-25
  • 猿虎日記 - [愚考]非対称性

    なんかしょっちゅう同じ話題でアレなんですが http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20050108#p1 で引用した小林正弥氏のように(『非戦の哲学』)「旧世紀」の「マルクス主義的運動」は、「暴力的・闘争的側面を持っていた」とか「暗く闘争に彩られ」ていた、というような意見は、ほんとうによく聞かれます。ほんのちょっとでも「左翼」や「マルクス主義」や「運動」について肯定的に語ったとたん、「でも結局そういう人たちは内ゲバで殺し合いしてたんでしょ?」とか、「連合赤軍はどうなの?」とか、「そういうのがあったからサヨク運動はイッパン市民の支持を失ったんでしょう?」云々……といった言葉がすぐさま返ってくる。そうしたいわゆる「運動の負の側面」については私と同世代以下の、「運動」を実際には知らない世代の人間も、みんなやけによく知っている。 しかし、かつての「運動」の側の「暴力」につい

    猿虎日記 - [愚考]非対称性
  • 2005-07-22

    というわけで、忙しかったのが少し余裕ができたので、先送りにしていたことを少しずつ書いていこうと思います。 スローブログ宣言!posted with 簡単リンクくん at 2006. 8.21鈴木 芳樹著 技術評論社 (2005.7) 通常2-3日以内に発送します。 オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る 「ブログとは何か」あるいは「それはブログ登場以前のさまざまな種類の個人サイトとどう違うのか」という問題は、わかったようでわからない。「いまさら人に聞けないけどどういうことなんだろう」と思いながらもごまかしていたことが色々あったのですが、その辺のモヤモヤについてこのを読んでかなりスッキリしました。鈴木さんは「1996年4月という比較的はやい時期から個人サイトを開設」していた、ということです。私はいつだったかな、と思ったのですがはっきりと覚えてはいません。最初は「申酉丑寅」というタイトルでし

    2005-07-22
    yukatti
    yukatti 2005/07/26
    鈴木芳樹(id:yskszk)氏著『スローブログ宣言!』から
  • 2005-07-14

    他の例にたとえるのはあまりよくないのかもしれませんが、こういうことを考えてみました。例えば、野宿者(ホームレス)の人々に対して、「公共の空間を違法に占拠している」という非難がしばしばなされることはかつて書きました。ところで、ご存知のように、野宿者に対する、殺人も含む襲撃事件というのがしばしば起こっています*1。「違法占拠」を非難する上記のような人は、おそらくこう言うのでしょうね。「公共の場所というのはそういうものだ。いい人も通るが悪い人も通る。しかたがない。テントの外に、『テントの場所を無断で人に教えることを禁止します』なんて書いたって、まったく有効ではないよ。襲撃されるのが嫌なら、カギがかけられるちゃんとした家に住むんだな。それができないなら、公共の場所に野宿するのなんか、やめておけ」と。 *1:報道されるのはごく一部です。 公共性という話は、いろいろな話が絡まってきて私の手に負えなくな

    2005-07-14
    yukatti
    yukatti 2005/07/15
    モヒカソ族と野宿者襲撃、パブリックとプライベート、アジールとしてのネット
  • 2005-07-13

    というわけで、あまり時間がないのですが、とりあえず書いて置かなくてはならないことがもう一つあります。それは、 http://d.hatena.ne.jp/sarutora/20050707#p1 での私の小泉首相への罵倒表現です。 あのタイミングで小泉首相にキレていることに違和感を感じた方もいたかもしれませんが、別にあのとき急にキレたわけではなく、私は小泉首相を見たり発言を聞いたりしたときはいつも必ずキレています。しかし普段は特にそれをここにそのまま書くことはしません。が、前回は、その時の感情をそのままここに書いてみよう、と思ったわけです。 しかしその後、二人の方から、メールで、「気持ちはわかるがあのような表現はよくないのではないか(大意)」という指摘を受けました。同じ感想を持った方はもっとたくさんいたかもしれません。 この指摘(批判)は、覚悟、というか予想は有る程度はしていました。 これ

    2005-07-13
    yukatti
    yukatti 2005/07/14
    「この「論争」のポイントは、そもそも「無断リンク」というところにはなくて、「表現の自由」「学問の自由
  • 公共性の名の下に行使されるムラ社会的暴力 - 猿虎日記

    id:raheim氏の「メンタルヘルス系サイトに「無断リンク禁止」が多い件について」という文章を批判する、id:rir6氏の「『リンクは絶対に自由だ』のもとで迫害される人々」を読んだ。これを読む限り、私はrir6氏の意見にほぼ全面的に同意できるように思った。 その後、よんひゃん氏の「視線を分類する方法」を読んだ。こちらは、一読したところ、raheim氏に対して「比較的好意的な意見*1」と見える(必ずしもそうではないと思うのだが)意見。rir6氏からよんひゃん氏へのレスポンスはまだないようだが、rir6氏とよんひゃん氏の二つの文章を読んで少し考えたことを書いてみたい(raheim氏の文章はまだほとんど読んでいないので申し訳ないがさしあたり二人の文章のみを対象としたい)。 視線を分類する方法がない以上、オープンな場所にファイルを置いて、自分の望む人に閲覧してもらいたい、自分の望まない人には閲覧

    公共性の名の下に行使されるムラ社会的暴力 - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/07/11
    「そうした絶対視がムラ社会的抑圧と通底しているのだ」
  • 偽善者について - 猿虎日記

    まずその前に自分が「偽善者」と言われないように注意したいと思います。(12日コメント欄) いえ、そんな必要はないんじゃないでしょうか。偽善者で何が悪い、と思います。いや、偽善者は、まさに善人なのです。シブさんも言っています*1 だいたいね 日人のなん人かが偽善者だったとしても べつに さしさわりはないじゃないか たとえばだね…ケンの母さんが偽善者だったとしても ものの善人とおなじことをするなら… 善人の条件をそなえてることになるだろ…… ちゃんと善いことをするなら 偽善者でも善人だし べつにふつごうはないじゃないか… なんて。 ちなみに、「善人」の質的「偽善者」性を指摘したのが、サルトルです(cf.『聖ジュネ』)。サルトルによると、「善人」(まっとうな人々)というのは、「悪人」(たとえばジュネ)を怪物として作り出し、いわばその反作用で、自らを「善人」として作る人々、つまり「善人」にな

    偽善者について - 猿虎日記
  • 殺される人 - 猿虎日記

    最近はじめた「はてブ」経由で、Deadletterさんがかつてこのように書いていたことを知りました。via:http://d.hatena.ne.jp/lovelovedog/20050611#p1 「J.P.サルトル−A.カミュ論争」で、共産主義に傾倒していくサルトルの「革命」に異議を唱えるカミュが「強制収容所」の問題を追及したのだが、それに対してサルトルは、共産主義と聞けばすぐに鬼の首を取ったように「強制収容所」を持ち出すカミュは当は心の底では「強制収容所」の存在を喜んでいるのではないか、自説の正しさがそれによって証明されたその喜びに打ち震えて隠し切れないといったように得意げに「強制収容所」の問題について語る、そういうのは下品だ、と斬って捨てていたのを、こんな時僕は思い出してしまう。 例えば「小泉の構造改革では日経済は破綻しかねない」と反対している人たちは、言っていることとは裏腹に

    殺される人 - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/06/12
    「ただ彼らは「殺される人」であった」/義
  • 夢見る機会不平等 - 猿虎日記

    悪夢のはじまり 汝、神になれ鬼になれposted with 簡単リンクくん at 2006. 8.21諸星 大二郎著 集英社 (2004.11) 通常2-3日以内に発送します。 オンライン書店ビーケーワンで詳細を見る 1974年11月に『週刊少年ジャンプ』誌で発表された諸星大二郎の短編「夢見る機械」*1の主人公健二は、都会に住む平凡な中学生である。彼は、代わり映えのしない平均化された毎日を「たいくつで味気ない」ものと感じ始めている。 なぜだろう……いつごろからか……ひどくたいくつで味気ないんだ ぼくじゃなくてまわりが…… なぜか生彩がなくて…単調で……… 白じらしいんだ…! 健二はこの不安を、近所のボロアパートに住む万年大学生(?)*2のシブさん(名渋川立彦)に相談する。彼は健二の不安をこう分析する。 つまり……この社会はできるだけ個人をおしつぶしてなりたっているんだ みんながやりたいこ

    夢見る機会不平等 - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/06/04
    『汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集』から、様々な考察。
  • ヒストリエ - 猿虎日記

    アレキサンダー大王の書記官だったエウメネスの生涯を描いた、現在も連載中のマンガである。作者は岩明均。このこの10月に、単行第1巻と第2巻が同時発売された。岩明の代表作『寄生獣』は、しばしば永井豪の『デビルマン』と比較されたが、作の基底に流れるのも、やはり「デビルマンのテーマ」である。 エウメネスは、デビルマン同様、人間と怪物の両義性を持った存在である。人間(ギリシア人)として育ったエウメネスは、ある時、怪物(バルバロイ)として、人間社会から追放されるのである(追放の事情については、2巻になって明らかになる)。 物語は、弟子と奴隷を連れた哲学者アリストテレスが、ペルシアからの逃避行の途中、トロイアの遺跡を訪れる場面からはじまる。時は紀元前343年。トロイア戦争の終結からすでに一千年近くが経過し、城塞はほとんど土の下に埋もれていた。一行は、遺跡近くの海岸で、一人の「バルバロイ(蛮人)」の若

    ヒストリエ - 猿虎日記
    yukatti
    yukatti 2005/05/04
    岩明均の漫画『ヒストリエ』について。このエントリーがきっかけで読んでみた。確かにすごい。
  • 1