「個別のテーマが、若年低賃金層にとってどのような意味を持っているのかという具体的な分析に議論を向けていくべき」だと先に書いたが、例えば「男女共同参画」について。「男女共同参画」に賛成する層としては、基本的に女性が期待されている。少なくともこの理念を掲げている人は、ほとんど無条件にそう思っているだろう。しかし前にも述べた通り、「男女共同参画」を前面に出した浅野史郎に女性票はさほど集まらなかったと言われている。そこで、どういう女性が「男女共同参画」を支持したり反発したりするのかを少し考えてみたい。しっかりしたデータに基づくものではないで、あくまで仮説である。 (1)専業主婦層 普通に考えれば、この層には「男女共同参画」に共感する人は多くはないだろう。しかし一方で、この層は比較的生活に余裕がある人が多いと思われるので、家の中に閉じこもって家事ばかりこなす生活に満足できず、「社会活動」の一環として