富士フイルムグループにおけるDXが着実に進行している。同グループはDXをステージⅠ~Ⅲの3段階で定義しており、各事業がスケールアップやステージアップに向けた取り組みを加速している。ステージⅠでは価値の継続提供、Ⅱでは価値の最適化、Ⅲでは持続可能性などが重要なテーマだ。 「当社はCSR計画『SVP2030』で、事業活動を通じた社会課題解決、サステナブル社会の実現へのさらなる貢献を掲げています。こうした上位目標と整合する形で、DXロードマップを策定しました」と富士フイルムホールディングスの杉本 征剛氏は語る。 同社のDXで重要な位置を占めるのが、デジタルプラットフォームだ。事業領域ごとに個別最適化されたデータやインフラではなく、プラットフォームを共通化してDXを推進している。ただし、DXのステージアップに伴い、外部とのつながりは密になる。ステージⅢになるとパートナーやサプライヤーとの連携は不可