今や当たり前に使われるようになったコンテナ技術は,何を目的に生まれたのでしょうか。そして,活用の鍵はどこにあるのでしょうか。コンテナ技術を代表するツールであるDocker/Kubernetesがたどった経緯を振り返りながら解説していきます。 Dockerはなぜ生まれたか Dockerは「隔離された環境=コンテナ」をひとつの単位として扱い,コンテナ内でのプロセスの実行やコンテナ/コンテナイメージの管理などを一貫した操作で行えるツールです。コンテナイメージにはアプリケーションの実行に必要なファイルがまとまっており,コンテナとしての実行時にはOSからCPUやメモリが割り当てられます。これにより,可搬性の高さ,環境の再現の容易さ,デプロイのすばやさなどのメリットが生まれました。 こうしたアイデアは,クラウドサービスプロバイダであるdotCloud社(のちにDocker社に改称)で開発されたdcとい
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