さて今日は、GIEシンポジウム「国民IDを考える」の当日なわけだが、パネルディスカッションの最初のスピーチはわずか5分。5分ではおもいっきり話すことを絞らざるを得ず、そもそも論はできないので、前後のパネリストのプレゼンの流れの中でほんの一部の話だけするが、そこだけが重要と思っているわけではないので、ちょっとここにまとめておこうと思う。 まず、議論を始めるにあたり、「国民ID制度」を定義しなければならない。これは、国民ID制度については、この言葉の発祥もとの一つとなった今年の5月11日に発表された「新たな情報通信戦略」を根拠として分析することで、政府の意図したものを定義することができる。 そこで、これを以下に引用してみる。 I.基本認識 情報通信技術革命の本質は情報主権の革命である。政府・提供者が主導する社会から納税者・消費者である国民が主導する社会への転換には、徹底的な 情報公開による透明
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