典型的なしもやけは、痛みを伴う皮膚の微小血管の炎症で、寒さにさらされるせいで発症する。新型コロナのパンデミックの初期には、しもやけの症状を呈する患者が急増した。その原因は新型コロナウイルスなのか。(SCIENCE SOURCE) 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)発生後の数か月間に、リサ・アーキン医師は、これまでにないほど多くの腫れて変色したつま先を診察した。 ギャラリー:人類が地球を変えてしまったと感じる、空から撮った絶景 写真23点 アーキン氏は、米ウィスコンシン大学マディソン校の小児皮膚科医だ。例年なら、年間に診察する凍瘡(とうそう)、いわゆるしもやけの患者は2人ほどしかいない。ところが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の最初の波が発生した2020年4月には、30人のしもやけ患者が受診した。「オンライン診療でも対面診療でも、救急外来は、つま先が紫色になり、腫