雑誌『科学』の田中です。 一市民としてのひとつの見方でしかありませんが、このような見方もあるということをお知らせしたくて、書いています。(見方の紹介であって、これが唯一正しいと考えているわけではありません。)いずれも、科学そのものではなくて、科学を超えた社会の問題についてです。(しかし、科学者を含めたどの人も市民として関わる話だと思っています。) 申し上げたいことは次の3点です。 (1)科学(科学者)に責任が押し付けられる制度的問題について (2)原子力発電のもつ、利益(便益)と被害(リスク)の分配の巨大な不均衡について (3)公的な資金が投じられている科学の本来の意味について (1)科学(科学者)に責任が押し付けられる制度的問題について 「想定外」についての議論を拝見していて私が感じたことは、根本的には、この問題に行き着くのではないかということでした。 改めて書くまでもないと思いますが、