沖縄には怒りと不満が渦巻く 自民党総裁選でぶっちぎりの展開を見せ、そのまま首相の座を射止めようとしている菅義偉官房長官は、安倍晋三政権において、沖縄基地負担軽減担当相を兼務してきた。全国の7割以上が集中する沖縄県の米軍施設・区域を縮小し、負担を軽減することが役割である。 第2次安倍政権発足後、初の改造となった2014年9月に新設のポストで、それ以来6年間務める。 沖縄の米軍基地は2014年3月の2万2729ヘクタールから、一部の土地が返還されたことで、今年3月には1万8483ヘクタールに縮小されている。菅氏の就任以来、沖縄の米軍基地面積の約19%が返還されたことになる(使用していない米軍基地を単純返還したため、全国の米軍専用施設面積に占める沖縄の割合は、73・8%から70・3%と3・5ポイント減にとどまる)。 菅氏はこうした変化を、常々「安倍政権の成果」と胸を張ってきた。安倍晋三首相の沖縄