麻生太郎副総理兼財務相が経団連の会合で麻生節を炸裂(さくれつ)させた。消費がなかなか盛り上がらない中、内部留保をため込む大企業に消費喚起策を迫ったのだ。取り組みが不十分な場合は、企業側にとっては脅しとも受け取れる伝家の宝刀を抜くことをちらつかせる一方、「出会い系サイトの活用」という珍説も披露。麻生氏ならではの軽妙で歯にきぬ着せぬ物言いで、経営トップらに奮起を促した形だ。 7月21日に長野県軽井沢町のホテルで開かれた経団連の「夏季フォーラム」。ゲストスピーカーとして招待された麻生氏は、白のスーツ姿でさっそうと登場し、大企業のトップらを前に、日本経済の活性化に向けた持論を展開した。安倍晋三政権の経済政策などをテーマにした講演だ。 「1900兆円の個人金融資産のうち960兆円が現預金だ。投資に金が回らなくてはいけないが、株屋にだまされた経験があるから、みんな不信感を持っている」「個人の金融資産と