<免税販売大手ラオックスが前年同期比で利益98%減と惨敗。かねてから「もう終わるのではないか?」と懸念されてきた「爆買い」だが、わずか1年で中国人向けインバウンドが急変したのはなぜか> 中国人観光客が増える10月1日からの国慶節休暇に、都内各所の家電量販店をめぐった。昨年は、ある家電量販店が保温タンブラーや炊飯器を山と並べた特設コーナーを作り、「国慶快楽!」(祝建国記念日)とのポスターを張り巡らせていた。中国のネットで「日本の建国記念日も中国と同じだっけ?」と揶揄されて話題になるほどだったのだ。しかし今年は、中国人を狙った特別セールは一切見かけなかった。 約1年前となる2015年12月1日、2015年新語・流行語大賞が発表され、プロ野球の「トリプルスリー」と並んで、中国人観光客の旺盛な購買欲を示す「爆買い」が大賞を受賞した。「爆買い」の象徴的人物として受賞者に選ばれたのは、免税販売大手ラオ