この記事は、以前『統計学のセンス』を読んだ時から気になっていたことを思い出したので、単にRで試してみたという備忘録です。 非劣性検定(等価検定)の話題は、本書の最後にある8.3節「非劣性の検証とは?」であくまでも付録扱いとして登場します。ここでは、 統計学的検定は通常「有意差検定」といわれるが、 1) 標本数を大きくすることによって「医学的に有意でない差」を「統計学的に有意」とすることができる 2) 標本数を小さくすることによって「医学的に有意な差」を「統計学的に有意でない」とすることができる という欠点があることは意外と知られていない。(同書p.143) という有意差検定の問題点を指摘した上で、1980年代後半ごろから新薬審査に当たって「標準薬と同等程度の有効性」が検証できれば認可されるという流れが出てきたことで、積極的に同等性を検証するというニーズが出てきたという話題が紹介されています