上空から見下ろしたハワイ火山国立公園。絶滅危惧の鳥を守るため、土壇場の努力が続けられている。(PHOTOGRAPH FROM DESIGN PICS, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) 全長8キロ余りに及ぶフェンスの設置が、ハワイ火山国立公園でこのほど完了した。目的は、米国で絶滅の恐れがあるハワイシロハラミズナギドリを野良ネコから守ること。ネコを防ぐフェンスとしては全米一の長さとなった。(参考記事:「野外のネコは排除されるべきか、米で議論」) ハワイ語で「ウアウ」と呼ばれるこのミズナギドリは、公園内にあるマウナ・ロア火山の斜面で、溶岩石の割れ目の奥に巣を作る。高いところでは標高約3000メートルの地点でも営巣が確認されているが、それほどの高度でも、野良ネコはこの鳥や雛を捕食している。巣穴の外で待ち伏せたり、中に入り込んで襲ったりするのだ。(参考記事:「ネコは野生動