15~18日に静岡県熱海市で開かれ、田村智子新委員長ら新指導部人事を決定した共産党大会で、党首公選制の導入を主張した党員を除名処分とした党の対応を巡り、大山奈々子県議(横浜市港北区選出、3期)が代議員として疑念を…
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横浜市金沢区に開設予定だった障害者のグループホーム(GH)が、近隣住民の反対を受けて断念していたことが分かった。運営会社などによる説明会では「住民感情になぜ配慮をしないのか」「お金があれば引っ越したい」などの発言が相次いだといい、入居者の精神的負担を踏まえて中止を判断したという。 GHは空き家だった同区内の戸建てを改修し、昨年11月に開設予定だった。日中は作業所などに通う知的障害者6人が、スタッフの支援を受けながら共同生活を送る想定をしていた。 しかし同10月、町内会からの要望で設けられた説明会では、地元住民から開設を拒絶する感情的な発言が相次いだという。説明会に参加した関係者らによると「こんな施設ができるなら、お金があれば引っ越したい」「(町内会の)全員が賛成しない限り、やらせない」などの発言があった。 運営会社代表の男性(48)は「悪者扱いされ、つるし上げのような状態だった」と振り返り
「なぜ許可もなく事業概要に住所を入れているんだ。不愉快だ」。横浜市金沢区で知的障害者グループホーム(GH)の開設を予定していた運営会社が、町内会側の依頼で赴いた説明会。15人ほどの住民の中の1人が運営会社が配布した資料を見るなり声を荒らげた。運営側で参加した不動産賃貸業の金井宏樹さんは「あいさつの時間もないままに始まった。運営会社は説明機会も与えられず、犯罪者のような扱いを受けていた」と振り返る。 GH開設のために金井さんが空き家を購入し、運営会社に貸す予定だった。すでに物件の購入契約を交わしており、違約金など計約740万円の損失が発生した。「損害は仕方ないが、みんなで共生していこうという時代に聞くに堪えない発言だった。同じことが起きないようにしてほしい」と訴える。 開設予定地だった場所を訪れると、一戸建て住宅が整然と並ぶ閑静な住宅街だった。説明会に参加したという住民の一人は「障害者差別と
横浜市立図書館は15日、本の検索や予約などをする図書館情報システムをリニューアルした。人工知能(AI)を活用した蔵書探索をはじめ、インターネット上で実際の書棚のように関連本を表示させる「Web書棚」などのサービスを導入。新機能も多数追加して利便性を向上させ、図書館のさらなる利用促進を目指す。 全国初導入となる「蔵書探索AI」は、思い付いた文章や言葉でAIが関連する本を探し出すサービス。AIは市内図書館の蔵書約400万冊のうち、本の内容が50文字以上で登録されている約74万冊を学習しており、例えば「悲しいときに楽しくなれる本」と打ち込むと、名言集や気分が上がるメーク本などを提案してくれるという。従来の検索も利用できる。 検索した本に関連する本を“書棚”に並べて表示する「Web書棚」は、分類番号の前後の本も見ることができる。棚から気になる本をクリックすれば、詳細情報に遷移。図書館で書棚を見て回
神奈川県タクシー協会の賀詞交歓会が15日、横浜市内のホテルで開かれた。話題は昨年急浮上した一般ドライバーが自家用車を使い有償で送迎する「ライドシェア」一色に。政府は昨年12月、タクシー会社が運行管理し、車両不足が深刻な地域や時間帯に絞って限定解禁する「日本版ライドシェア」の導入方針を発表。県も同様の枠組みで夜間の移動手段が乏しい三浦市で実施を目指す。旗振り役の国会議員や知事が意義を強調する中、協会幹部は全面解禁への危機感を表明。新春の祝いの席には緊張感も漂った。 「ドライバー・従業員と家族の生活を守るため、ライドシェアと称する白タク行為の断固阻止」-。演壇両脇にそう大書された垂れ幕が下がる中、協会の伊藤宏会長(神奈川都市交通社長)は会員や来賓を前に「私たちの今の思いを表している」と力を込めた。 国内でのタクシー営業開始から110年余りの歴史を引き「旅客の安全と良質なサービスで公共交通機関と
「汽車道」の上空を、2021(令和3)年に開業した都市型ロープウェイの「YOKOHAMA AIR CABIN」が行く 桜木町駅から先へも足を運んでみよう。桜木町駅の海側の駅前広場が、かつて存在した東横浜貨物駅跡であることは、「東急東横線と桜木町駅周辺の鉄道遺構」(2023年12月29日配信)に記した通りである。
2022(令和4)年は、日本の「鉄道開業150年」ということで、さまざまなキャンペーンが行われるなど大いに盛り上がった。この「鉄道開業150年」というのは、新橋―横浜(現・桜木町)間で旅客列車の運行が開始されてから150年という意味である。 では、貨物列車の始まりはいつかといえば、旅客列車よりも約1年遅れて1873(明治6)年9月15日に、新橋―横浜間で運行が開始された。2023(令和5)年は「貨物鉄道輸送150年」の記念すべき年だった。 貨物鉄道は、神奈川県の産業・貿易の発展に大きく貢献してきた。国際貿易港・横浜港の発展、京浜工業地帯造成の進展とともに、専用線まで含めれば数え切れないほどの貨物線が臨港エリアに敷設され、埠頭や工場をつないだ。人体に例えるならば、物流の血管の役割を果たしたのである。 こうした臨港貨物線の多くは、今も現役貨物線として活躍している高島線(鶴見―東高島―桜木町間)
桜木町駅前に戻り、東口(海側)駅前広場に向かう。今となっては信じられないが、かつてこの広場一帯は東横浜駅という貨物駅だった。同駅は、1915(大正4)年に桜木町駅から貨物機能を分離して開業した。 広場の片隅に東横浜駅の記念碑がある。その碑文には、横浜の貨物鉄道史が端的に刻まれている。長い文章ではないので、ここに全文を引用しよう。 ここに駅があった 大きな貨物駅だった 往時は六十五万トンが発着… 根岸線橋脚工事の様子。中央上に桜木町駅、右手奥に東横浜貨物駅が見える(1959年8月19日=横浜市史資料室所蔵) [写真番号:1209375] この写真に関するお問い合わせ 桜木町駅駅前広場の片隅に立つ「東横浜駅跡」の碑 [写真番号:1209376] この写真に関するお問い合わせ 英国製の110形蒸気機関車は、鉄道創業時に「10号機関車」として新橋−横浜間で使用された我が国最古の機関車の1つ
高島山の頂上部にある「高島山公園」には、嘉右衛門を顕彰する「望欣台(ぼうきんだい)の碑」が建てられている。実業界から身を引いた嘉右衛門が、かつて埋め立て工事を指揮したこの高台に大規模な山荘を築き、横浜の繁栄する様子を望みながら、「ひとり欣然(きんぜん)として心を癒やした」(「望欣台の碑」の説明板)ことに由来するという。 さて、高島山トンネルの入口に戻り、廃線跡散策を続けよう。トンネルを通… 高島山公園の「望欣台の碑」 [写真番号:1209333] この写真に関するお問い合わせ 1901(明治34)年頃の高島台(高島山)から見た省線の神奈川駅(横浜開港資料館所蔵) [写真番号:1209344] この写真に関するお問い合わせ 1927(昭和2)年時点の東白楽(中央上)から神奈川(中央下)の地形図。省線神奈川駅西側に東京横浜電鉄神奈川駅、東側に京浜電鉄神奈川駅および市電の停留所が見られる(出
平塚市内のほか、JR大船、藤沢両駅などに店舗を持ち、平塚ゆかりの「弦斎(げんさい)カレーパン」で知られる高久製パン(同市老松町)が今年、創業100年を迎えた。横浜での洋菓子製造から始まり、現在は湘南や県央地域の100校以上の学校給食も手がけ、子どもたちの成長を支えている。4代目の高久直輝社長(46)は「これからも地域で愛されるパン店を目指したい」と未来を見据える。 同社は関東大震災直後の1924(大正13)年、東京・銀座の洋菓子店から独立する形で初代の故・栄造さんが横浜・鶴見で創業した。栄造さんが東海道線沿線に店を出したいとの思いから、35年に現在の本拠地となる平塚に出店したという。 給食事業を始めたのは、50年ごろ。当時は、同業者4、5社と手分けして給食のパン作りを担った。ただ、給食事業は「それほど利益が出せない」(高久社長)ことやコスト削減のため機械化が求められたこともあり、各社が次々
10日午前5時20分ごろ、横浜市南区通町の県道で、タクシーとトラックが衝突し、運転していた男性2人がけがをして病院に搬送された。ともに意識があり、命に別条はないという。 南署によると、ぶつかった衝… 電柱をなぎ倒して停車したトラック=10日午前9時ごろ、横浜市南区 [写真番号:1215744] この写真に関するお問い合わせ 電柱をなぎ倒して停車したトラック=10日午前9時ごろ、横浜市南区 [写真番号:1215745] この写真に関するお問い合わせ 電柱をなぎ倒して停車したトラック=10日午前9時ごろ、横浜市南区 [写真番号:1215746] この写真に関するお問い合わせ トラックと衝突したとみられるタクシー=10日午前9時ごろ、横浜市南区 [写真番号:1215747] この写真に関するお問い合わせ トラックと衝突したとみられるタクシー=10日午前9時ごろ、横浜市南区 [写真番号:12157
逗子市と葉山町にまたがり、現存する遺構で県内最大級の前方後円墳「長柄桜山古墳群第1号墳」の整備工事がようやく終了する。両市町が連携して、墳丘保護のための盛り土や植栽工事などを10年がかりで実施。貴重な文化遺産を保護しながら、4月から一般公開される予定だ。 同古墳群は1999年、葉桜団地西側に位置する標高120メートルの山頂(第1号墳)で葉山町民が埴輪(はにわ)片を発見したことをきっかけに存在が知られることになった。その後、約500メートル離れた西側の丘陵部(第2号墳)も同様の古墳であることが判明した。両古墳とも2002年に国指定史跡となった。 第1号墳は全長91メートル、後円部の直径52メートル。古墳の上には円筒埴輪とつぼ型埴輪が並べてあり、後円部の中央では木棺を粘土で覆った埋蔵施設が1基築かれていた。保存状態が良好で、古墳時代前期の4世紀ごろとみられる築造当時の姿をよく残している。 ハイ
来年1月2、3日の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は多くの人の協力なくして、第100回大会を迎えられなかった。ほとんどが県内を通過するコースで、選手を先導する県警交通機動隊の白バイ引き継ぎ場所として、駐車場を半世紀以上にわたり提供してきた飲食店「和食まるぶん」(横浜市戸塚区影取町)もその一つ。亡き店主鈴木房夫さんの思いを継ぐ、妻の小夜子さん(78)は「何でも買える時代に、やりたいと言ってもかなわないことに携われているのは貴重なこと。『主人』を思い出す一日にもなります」と思わず顔がほころんだ。 箱根駅伝を愛した亡き店主 国道1号を横浜方面から藤沢に向け車を走らせると、「和定食 まるぶん」の看板が見えてくる。かつては午前7時から午後11時まで営業し、長距離トラックの運転手を相手に安くてうまい定食を提供してきた。 「昔はうちのような定食屋が何軒もあって、本当にトラック食堂とも言えましたよ」
今回で100回目を迎える東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)のコースにも使われていた国指定重要文化財の「函嶺洞門(かんれいどうもん)」(箱根町湯本)が、来年1月2~8日に一般公開される。2014年に函嶺洞門バイパスの供用を開始してから現在まで通行止めになっているが、100回大会に合わせて県が公開を決めた。 箱根登山線箱根湯本駅から約1キロ西にある函嶺洞門は、鉄筋コンクリート造で幅6・3メートル、延長101メートルのトンネル状の構造物。関東大震災で斜面が崩落し、その後も落石リスクが高いとして国道1号の湯本地区周辺を走行する車両の防護のために1931年に設置された。その後、大型車の普及や交通量の増加に伴い、車同士のすれ違いが困難になり、渋滞が慢性的に発生。そのため県は2014年に函嶺洞門を迂回(うかい)するバイパス道路を整備した。洞門の周囲にはフェンスが設置され、立ち入ることができなくなった
今年のニュースを神奈川新聞記者が回顧する「刻む2023」。第11回は「真鶴町長リコール騒動」。「日本一美しいまち」の民主主義が問われた中、根底にあった住民の民意とは―。 「選挙人名簿を持ち出したのは私です」 さかのぼること2年前、衆院選のさなかの2021年10月。真鶴町の選挙人名簿抄本が流出した問題で記者会見に臨んだ松本一彦町長(当時)は自らの“犯行”を認め、時折涙ぐみながら謝罪の言葉を繰り返した。涙もろく、うそがつけない誠実な人─。それが記者の抱いた松本氏の第一印象だった。小田原支局に赴任し、まだ日の浅かった記者2人にはこれから始まる748日の混乱と葛藤の日々などその時には想像すらできなかった。 「日本一美しいまち」
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