Text by Soo-hye Kim, Choong-ryung Kim, Ji-Hye Yang and Eun-gyung Choi 名だたる大企業がスマホを使って「農業のIT化」を推進したり、農家がスタートアップと組んで新たな農産物を開発したり――。日本の“アナログな業界”で起きた知られざる進化の真相を、韓国人記者が追いかけた。 「2年前、ひとりで稲作を始めたときは、朝8時から夜10時まで休まずに働いても、作業が追いつきませんでした。当時100ha(約30万坪)だった田んぼが、現在は140ha(42万坪)に増えました。でも、いまは午後6時には仕事が終わります」 2017年2月28日、愛知県は鍋田の農家・八木輝治(48)は、自分の水田を案内しながらそう話してくれた。この2年間でいちばん大きく変わったことを尋ねたところ、こんな答えが返ってきた。 「トヨタが入ってきたことですね」 農業と