東京都がマンション建設用に当初190億円で売り出した目黒区の再開発事業用地を、東急不動産が代表の企業体が19億300万円で購入することになった。都は用地買収やマンション設計などに79億円をかけており、約60億円の赤字処分になるため、マンション売却で想定以上の利益が出た場合、価格を上乗せするよう、企業体と異例の交渉を進めている。 再開発用地は渋谷駅の西約1キロの場所で、首都高3号線と中央環状線の結節点・大橋ジャンクションに隣接する7200平方メートル。都は、この土地に12年までに42階建てのマンション(689戸)を建てることを条件に、都が買収済みの土地5500平方メートルの購入者を探していた。 都は08年4〜6月に予定価格190億円で入札参加者を募った。しかし、不動産需要が落ち込むなかで応札はなく、その後予定価格を79億円に下げても不調だった。このため、都の再開発事業では初めて予定価格を