津波で市や学校の図書館が被災した岩手県陸前高田市で子どもたちに読書を楽しんでもらおうと、盛岡市のNPO法人「うれし野こども図書室」が26日、トレーラーハウスを改造した児童図書館「ちいさいおうち」をオープンした。木の壁や机などくつろげる空間で、初日から約50人の親子連れでにぎわった。 図書館は約33平方メートルの室内に児童書や大人も楽しめる料理本など東京の財団法人らの支援を受けてそろえた約2500冊を所蔵している。1人5冊まで、3週間借りることが出来る。 野球に打ち込む中学生を描いた小説「バッテリー」を借りた同市の小学3年鈴木裕太君(9)は「また借りに来たい」とうれしそうな様子だった。 NPO法人の高橋美知子理事長は「被災の現実を少しでも忘れ、本を楽しんでほしい」と話している。