恋愛対象は「異性」に限らない 吉村さん 今回はLGBTなど性的少数者やジェンダーなどに関わる項目を全面的に見直しました。結構これが大変でした。かなりの量だったんです。たとえば、よく話題になる「恋愛」の語釈でも「特定の異性」という言葉で述べられていたところを、今回は「特定の相手」に変えました。多様な性の存在は広く認知され、受け入れられる社会になってきていますよね。 吉村さん これは年配の編集委員の先生とかなりやり合いまして、大変時間をかけて議論しました。「先生、今はこうですよ」と伝えると、先生は「そういうのもあるかもしれない。だけど本来の意味での恋愛っていうのは、圧倒的多数が男女だ。異性だ」と。それで頑として譲らないんですよ。 ところが比較的若い編集委員の先生方は、現役で大学で教えていらっしゃることもあり、学生からやはり指摘を受けるそうです。そこから意見が上がり、それを後押しにまた私が繰り返