菅首相は11日、東日本大震災の発生から3か月を迎えたのに合わせ、津波などで大きな被害を受けた岩手県釜石市を訪問した。 首相の被災地視察は、2日の退陣表明後は初めて。同市の魚市場を訪れた際、漁業関係者から「辞めないで頑張ってください。ここに来る時間があるなら、早く予算を付けてください」と迫られた首相は、「必ず付けます」と応じた。 また、同市内のボランティアセンターでは、同行していた辻元清美首相補佐官に勧められ、被災者に向けた寄せ書きに「決然と生きる 菅直人」とメッセージを書き込んだ。 政府・与党内からも早期退陣を迫られるなど「四面楚歌」の首相だが、その後に訪れた避難所では、被災者から「いつもテレビで見て応援してるから」「頑張って」と励まされると、しみじみと「ありがとうございます」と繰り返していた。