タグ

ブックマーク / www.glassracetrack.com (3)

  • ガラスの競馬場: あまりにも遠い

    凱旋門賞2013―観戦記― 自ら率先して逃げる馬は見当たらず、道中は馬群が詰まった形となる、いつもの凱旋門賞らしいスローな流れ。オルフェーブルとキズナの日馬2頭は、いずれも馬群の外を回す形で折り合いに専念していた。勝ったトレヴをはさんで前後のポジションであり、結果的には、外を回したことによるマイナスはなかったと考えてよい。それよりも、最後の直線に向いてからの、瞬発力勝負における勝ち馬の圧倒的な強さになす術がなかった、というレースであった。 トレヴは5戦無敗で頂点まで登り詰めた。凱旋門賞馬になるためにトレードされたようなものであり、その素質を見抜いたオーナーや極限まで仕上げ切ったトレーナーらの想いが、最後の直線における切れ味として結実した。デットーリ騎手から乗り替わったジャルネ騎手も、ベテランらしく、勝負所を過たずに上がって行き、早めに突き放した騎乗は見事であった。これだけ強くて完璧に仕上

  • ガラスの競馬場: 「騎手の一分」 藤田伸二著

    藤田伸二騎手は素晴らしい騎手である。特別模範騎手賞を2度も受賞していることが、それを証明しており、腕が立つだけではなく、安全かつフェアなジョッキーであることに異論はない。それは言葉で言うほど簡単なことではなく、たとえば格闘技において、相手を傷つけずに勝つという離れ業に近いかもしれない。また、藤田伸二騎手は外見や言動の派手さとは裏腹に、実にソツのない騎乗をするという印象を私は持っている。道中のミスが極めて少ないため、馬券を買っているときは安心して見ていられる、数少ないジョッキーの一人である。 そんな藤田伸二騎手によって書かれた書であるが、あまりにも独りよがりな内容であった。騎手の一分というタイトルや、講談社現代新書から出版されているのだから、アスリートとしての騎手の魅力を、藤田伸二騎手なりの視点で、余すところなく語っているのだろうと読む前は想像していた。先輩格であった田原成貴元騎手の著作は

  • ガラスの競馬場: チー坊と菊

  • 1