立憲民主党の前衆院議員・尾辻かな子氏のツイート投稿で話題となったJR大阪駅のポスター。対戦型麻雀ゲーム『雀魂』(じゃんたま)とテレビアニメ『咲-Saki-全国編』のコラボ広告だったが、一部ネット上では「性的だ」という声があがり、ジェンダー論や憲法論にとどまらず、燃え広がった。 今回の「萌え絵」をめぐる議論について、行政事件や憲法訴訟に取り組む平裕介弁護士に聞いた。 ●広告の「表現の自由」>「見たくないものを見ない自由」 ――今回の広告は「法的」に問題があるのか? 法的に問題はありません。問題となった広告は、刑法175条のわいせつ文書にも、自治体の青少年保護育成条例のわいせつ文書にも、いわゆる児童ポルノ規制法の児童ポルノにも該当しないことは明らかです。 また、電車内の広告放送に関する判例「とらわれの聴衆」事件判決(最高裁判所第三小法廷昭和63年12月20日判決)に照らすと、広告を見たくない人
立憲民主党の前衆議院議員・尾辻かな子氏の投稿で話題となった、JR大阪駅の対戦型麻雀ゲーム「雀魂(じゃんたま)」とテレビアニメ「咲-Saki-全国編」とのコラボポスター。ネット上には「性の商品化」などと批判する尾辻氏に同調する声もある一方で、「捉え方は本人次第」「世代間ギャップもあるのでは」など萌え絵を巡る議論が、ジェンダー論、憲法論にまで発展している。 駅や車内のポスター、看板の管理や運営を担当する総合広告代理店JR西日本コミュニケーションズに経緯を聞くと、「複数の担当者で問題がないかを検討し、修正を重ねて出来上がった」と話し、配慮して仕上げたと明かした。11月27日に契約満了で掲示を終了したといい、同社として尾辻氏に抗議するなど対応をする予定はないという。 ●「落としどころを探った結果」 咲は女子高生が麻雀の腕を競う漫画で、テレビアニメ化や浜辺美波さん主演で実写化されるなどしている。11
東京・田園調布の資産家を殺して、財産を乗っ取ったとして、殺人などの罪で懲役20年の有罪判決を受けて服役した折山敏夫さん(74)が7月31日、「冤罪だ」として再審請求を申し立てた。この日、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた折山さんは「過去にとらわれて前にすすめない。悔しくて悔しくて仕方がない」と心境を語った。折山さんの再審請求は、今回で2度目となる。 この事件は、東京・田園調布の資産家の男性が1980年7月、知人だった折山さんに殺害されたというものだ。折山さんは事件があったとされる日から約5年経った1985年7月に私文書偽造・公正証書不実記載などの罪で逮捕されて、その後に殺人罪・詐欺罪で起訴された。折山さんは一貫して無罪を主張したが、1審・2審で懲役20年の有罪判決が下され、1995年に最高裁で有罪が確定。2007年に満期出所した。1度目の再審請求は2013年に棄却されている。 今回
大麻取締法違反(所持)の罪で逮捕・起訴された末期がん患者の男性被告人が「大麻はがん治療に有効で苦痛も和らげる。治療のためだった」として無罪を主張している刑事裁判の第2回公判が4月27日、東京地方裁判所であった。弁護側の陳述と証拠申請がおこなわれた。 無罪をもとめているのは、神奈川県在住の山本正光(58)さん。横浜市のレストランの料理長をつとめていたが、2000年に肝臓がんがみつかった。その後、がんが進行し、2014年には末期がんと診断された。抗がん剤治療に効果がなかったため、山本さんは大麻を自宅で栽培し、約1年間にわたって治療目的で使用したという。 山本さんによると、大麻の使用中は、がん診断の基準値である「腫瘍マーカー」の数値が下がり、身体のだるさや吐き気なども消えるなど、病状は大きく改善されたという。だが、山本さんは2015年12月、東京の路上で警察に職務質問されて、大麻所持の疑いで逮捕
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