ビデオ映像を投稿したとみられるネットカフェが入ったビル(中央)=10日午後、神戸市中央区、本社ヘリから、飯塚晋一撮影 海上保安官がビデオ映像をインターネット上に漏らしたとされる今回の事件。何が問題なのか。 海上保安庁幹部は「機密であろうがなかろうが、捜査情報という本来、外に出してはいけないものが流出したことが最大の問題だ」と言い切る。 海上保安官は二つの顔を持つ。日常業務では主に巡視船や巡視艇の乗組員として海上をパトロールする。だが、ひとたび海上犯罪を見つければ司法警察員として拳銃を発砲したり容疑者を逮捕したりする権限が与えられている。流出を告白した主任航海士の保安官(43)も同様だ。 「捜査員自身による捜査情報の流出で、取り締まりに対する国民の信頼が低下する」と懸念する。証拠として撮影した取り締まり場面がネットに流れれば、捜査への協力も得にくくなる。 もう一つの問題点は、政府が