西堂行人『[証言]日本のアングラ』(作品社)を読む。副題が「演劇革命の旗手たち」といい、8人のアングラ演劇の中心的な関係者たちにインタビューしたもの。取り上げられているのは9人で、唐十郎、別役実、瓜生良介、佐藤信、太田省吾、蜷川幸雄、寺山修司、鈴木忠志、扇田昭彦となっている。インタビューの時期は2003年から2012年にまでわたる。寺山修司はすでに亡くなっていたので元妻で天井桟敷の制作を担当していた九條今日子に話を聞いている。本書の発行は昨年11月だったが、すでに太田省吾、瓜生良介、九條今日子、扇田昭彦らが亡くなってしまった。 まず優れた証言集だと断言できる。インタビューアーを勤めた西堂行人の力量によるだろう。アングラ演劇を長く見てきて劇評を書いてきた人ならではの仕事だ。彼らの生前に優れた証言を引き出してくれたことを感謝したい。 みな率直に語っているのが印象的だ。別役実が、三島由紀夫の『近
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