「アダルトビデオとは何か、どう捉えるべきなのか」AV新法の議論が行き着いた先にあったもの “一歩前進”で終わらせてはいけない理由 アダルトビデオ(AV)出演を巡る被害者の救済を目指した新法が15日、国会で成立した。議論の発端は、4月からの成人年齢引き下げ。未成年はAV業者らと契約しても、後で取り消せる「未成年者取り消し権」がある。しかし、成人となった18、19歳は取り消し権を使えなくなったため、まだ判断力が未熟な若者を助ける手段が必要に。議論の結果、新法は年齢を問わず対象とし、一定の被害救済効果が期待できる内容となった。 一方で、議論が進むと、当初の想定とは別の論点も浮上した。それは、目の前の被害者救済だけでなく、今後被害者を生まないために、AV自体がどうあるべきかという点だ。実際の性交、いわゆる「本番行為」を含むAVが法律で初めて定義づけられたことで、「実質的に合法になると解釈できる余地