前原誠司国土交通相が高速道路の新上限料金制を4月9日に発表して以降、小沢一郎幹事長に近い民主党議員を中心に前原氏への批判が強まっている。党内の大勢が新上限料金制見直しを求めているにもかかわらず、前原氏が一向に見直しを明言しないためで、前原氏が党代表当時に起きた「偽メール問題」までぶり返されている。ただ、世論調査での前原人気は健-在で、党幹部は党内の評判と世論のギャップに複雑な思いを抱いている。 「『永田町の郷ひろみ』なんて言われてますけど、そんな甘いもんじゃない。彼の頑固な性格は有名ですよ」 前原氏についてそう語るのは、新上限料金制に反対する党内のある中堅議員だ。 この制度が小沢幹事長から距離を置く前原氏の提案ということもあって、小沢グループの議員は動いた。 小沢氏が政府・民主党首脳会議で新上限料金制の見直しを求めた翌日の4月22日夕、国会内で「国土交通議員政策研究会小委員会」が開かれた。