いまや日本では格差社会の元凶は小泉構造改革だとされている。衆議院総選挙を目前にした政治家たちは、小泉元首相とその指南役だった竹中平蔵氏が日本を格差社会に追い込んだという批判を繰り返している。市場原理を最大の価値とした政策理念が、製造業への安易な派遣を認めたことが所得格差を生み、耐え難い格差社会を作り出してしまったという。じつにわかりやすい『魔女狩り』的ストーリーだ。 だが本当にそうなのか? 先月公表された今年度の経済白書は、結果として、この魔女狩りには正当性がないことを論証した。所得格差は1980年代から始まり、格差の拡大がとりわけ大きかったのは97年~02年であり、02年~07年にかけてはむしろ格差拡大ペースが落ちたことを経済白書の統計は示している。 じつは8月16日のサンデープロジェクトに出演した竹中氏は、野党幹事長からの厳しい格差批判に対して経済白書を持ち出して反駁したが、彼らは一切
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