前橋市の山本龍市長は29日、幹部職員から各種事業の説明を受ける中で、新年度中の開館に向けて工事が進む前橋美術館について、美術館機能を持たない施設に見直す方針を明らかにした。選挙公約に掲げた「美術館構想の方針転換」を明言したのは、市長就任後初めて。市は新年度に予定していた美術館学芸員の新規採用の中止を決めた。 山本市長はこの日、施設の運営方法の見直しを指示したが、設計や工事の変更には触れなかった。今後、運営方法を仕切り直しする検討会を設置する。取材に対し「幅広い活用が可能なアートセンターのような施設にしたい」と語った。 市は美術館の開設準備や運営などの業務のため、正規職員の学芸員2人を公募した。29日までの受け付けで、県内外から35人が応募。今月18日の1次試験を前に、近く受験票を発送する予定だった。 市美術館開設準備室には現在、4人の学芸員(嘱託職員)が在籍。開館に向けたプレイベント