「自由な本棚であり続けたい」と語る「青空文庫」運営チームの1人で、翻訳家の大久保ゆうさん=京都市山科区で、菅知美撮影 インターネットのサイト「青空文庫」で小説や詩集などの文学作品の無料公開が始まってから来月で20年になる。運営は非営利で電子化作業はボランティアが担う。電子書籍普及に大きな役割を果たし、著作権切れの作品を中心に約1万4000点を公開するまでに成長した。【須藤唯哉】 漱石も芥川も ボランティア支え 青空文庫は1997年7月、ノンフィクション作家の富田倫生さん(2013年死去)ら4人が呼びかけて発足。公開はその年の9月、5点からのスタートだった。サイト名は富田さんが考案。誰の頭上にも広がる「青空」と、いつでも手を伸ばせる「文庫」の組み合わせだ。国内の著作権法では作者の死後50年で著作権の保護期間が切れる。権利が切れた文学作品を中心に「共有財産を社会で分かち合う」として公開。現在で
平成21年の著作権法の重要改正を、デジタルを中心とした大きな観点から眺め「著作権は情報を広めるための手段として捉える」という立場から詳細に解説。さらに、近く立法が予想されるフェアユース等、著作権法改正の動向にも言及。また、主要各国の著作権法の現状を詳解し、これまでの同法の世界における流れが一目でわかる詳細な年表も付した解説書を超えた解説書。 序 文 [中山信弘] 本書について [寺本振透] 第1章 2009年改正の意義と歴史的な位置づけ [寺本振透、深津拓寛] I 著作権法はどのような役割を果たしているのか? II 伝統的なメディアと新しい世代のメディアとの衝突 III 2009年改正は、現時点における新旧世代のメディア企業の要求の 均衡点に対して、どこまで迫ることができたか? 第2章 近時の議論の整理 I 創作物の保護と情報アクセスの確保との均衡を軸とする議論の動向 [紋谷崇俊、髙木
先日日文研教員ではないとある研究者から、研究会等のために日文研の部屋を借りる場合、どんな手続きが必要か聞かれることがあった。事務の苦手な私は即答できなかったので、事務職員に問い合わせてみたところ、男性・女性それぞれ何名の利用者がいるか申告する必要があるとの回答を得た。 「?」。さっぱり意味が分からない私は、改めて尋ねてみると、外部利用者による利用料金を算定するためには部屋の広さの他、設備利用により発生する経費の見込み額が必要になるが、後者についてはトイレで使用する水量が問題になるのだそうだ。男女ではトイレの使用頻度や一度に使う水量が異なるため、性別の利用人数の情報が必要になるという。なお利用料金は一般に1部屋1日で数千円程度だが、正確な算定には国の基準に依った複雑な計算式を用いるため、その算出と決裁に必要な時間を人件費に換算すると、部屋の利用料金をはるかに凌駕するらしい。 私はこの説明を聞
東京都美術館に次ぐ、全国2番目の公立美術館として1933(昭和8)年に開館した京都市美術館(京都市左京区)=再整備工事中。多くの人に親しまれているが、駐留した米軍に一時接収されるなど、戦争で大きな影響を受けた。それでも当時の関係者は、「アートを守ろう」と懸命の努力を続けてきたという。歴史をたどってみた。【澤木政輝】 京都市美術館は、京都で開かれた昭和天皇の即位礼を記念する「大礼記念京都美術館」として、広く市民の寄付金を集めて建てられた。当時最大の美術展だった帝展(現・日展)をはじめ、数多くの大規模展覧会を開催してきたが、44年秋から米軍による本土空襲が本格化すると、文化財や美術品を守るための対策が急務となった。
「見ざる・言わざる・聞かざる」で有名な日光東照宮(栃木県日光市、世界遺産)の彫刻「三猿」の目が今春の修理で、まるでゆるキャラのように大きくなっている。目の幅は以前の3割増しほどで、過去のどの写真よりも大きい。専門家は「過去の再現として問題があり、次回修理で描写を再検討すべきだ」という。 3月にお披露目されて以降、ネット上で「下手すぎる」と評判になっていた。そこで、名古屋城復元の専門委員などを歴任する奈良文化財研究所の元建造物研究室長、窪寺茂さんに一緒に取材してもらった。 東照宮は頻繁に修理を繰り返し、常に「新しい」状態を維持しているのが特徴。三猿も明治期以降、今回に加えて1900年、23年、51年、73年に修理で塗り直されてきた。修理は日光の2社1寺がつくる職人集団、日光社寺文化財保存会が行っている。 保存会に残る最古の写真は51年修理の直前のもので、23年修理の塗装の一部が確認できる。窪
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