お知らせ この回の内容は、『反社会学講座』(ちくま文庫版)で加筆修正されています。引用などをする際は、できるだけ文庫版を参照してください。 ●甘く危険なスウェーデンの夏 なにしろ、1919年、第1回国際労働会議で有給休暇の必要性を説いたのがスウェーデン代表です。スウェーデンの国民は仕事に対してあまり入れ込むことがありません。休暇をきっちりとります。 警官とて例外ではなく、きっちり夏休みをとります。そのため、もともと警察官の人手が少ない地方では、夏には警察署や交番が休みになってしまうそうです。ひどい地域では半径50キロメートル以内に警官が一人もいないという状況で、それを狙って世界中から犯罪者が出稼ぎに来るというのです(ストックホルムのホームページより)。 スウェーデンやフィンランドで交通違反や軽犯罪を犯すと、違反者の年収や資産に応じた額の罰金が課せられます。同じ罪でも金持ちは高額の罰金を払わ