東日本大震災や福島原発事故、ビンラディン殺害など超弩級のニュースが続く中で、いささか埋没してしまった印象もあるが、朝日新聞のウィキリークスからの日本関係公電の入手及び分析を経た報道はきわめて衝撃的な内容を含むものだ。なかでも沖縄普天間基地移転と連動して進められていた在沖米海兵隊のグアム移転計画に関する公電の報道は、読む者に「日本という国は果たして独立国なのか? この国の外務省はどの国の利益のために働いているのか?」という根本的な疑問を突き付けるものだ。朝日新聞が入手した日本関係の公電数は6963本。約3か月の分析裏付け作業を経ての報道(5月4日付け朝刊)だ。既存メディアの「底力」を素直に評価するしかない。僕も既存メディアで働く者の端くれとして、去年の12月6日に、この『茫界偏視』において、ウィキリークスが外交公電を暴露し始めた時に次のように記した。 さて、日本のメディアは今後どのような報じ