兵庫医科大の西崎知之教授(生体情報学)が今春に出版した認知症に関する本で、サプリメントの機能の試験をめぐって、うその記載があったと、同大が18日発表した。大学の倫理委員会で審査・承認を受けたと書かれていたが、審査されていなかった。 大学によると、虚偽が見つかったのは、西崎教授が今春出版した「認知症はもう怖くない」。実際に販売されているサプリメントの主成分として含まれている物質が認知機能の改善に有効だと紹介。認知症の患者ら310人に飲んでもらう試験を、大学の倫理委の承認を受けて実施したとも書かれていた。 しかし、大学が確認したところ、倫理委は審査・承認をしていなかった。大学の聞き取りに西崎教授は「ほかの病院だった」「ライターが書き直しの際に誤記した」と説明したが、その病院でも審査や試験が行われた事実は確認できていない。 試験データの提出要請に西崎教授は応じていないという。大学は西崎教授を自宅